48 ページ48
・
宮「Aちゃん、頑張ってね」
『はい……、ん？』
トレーニングが終わり、着替えに向かう私に宮舘さんはそう声をかけた。
『いや、さっきのは友達の話で』
宮「あ、そうだった。友達に伝えといてくれる？」
『わかりました！』
とは言ったものの。
あれは私の話だと確信している顔だ。
我ながら嘘をつくのが下手すぎる。
"他に気になる人が出来たんじゃない？"
彼からも同じような回答をもらってしまった。
仮にそうだとしても、相手に心当たりが…
"俺のことが本当に好きになった、とか"
！？！？
一瞬だけ深澤さんの顔が浮かんだ気がしたけど、
あくまで彼は私の監視役(見守り隊？)
いつも助けてくれるのは、兄に頼まれているから。
それ以上でも以下でもない。
好きになんて、なったらダメ。
・
向「自由時間どこ回るか決めたん？」
『うん。私が候補にしてた所にしよーって』
目黒くんからの提案は、そこでお互いに作ったものを交換するのはどうかというもの。
カップルじゃあるまいし……と思いつつも、彼の圧がすごすぎて断れなかった。
向「ええなあ〜俺もそこ行きたいなあ〜」
そう言って微笑む向井くんに「ぜひ！」と答えたら「アカンて！」と返されてしまう。
向「目黒にぜーったい怒られるわ」
『そう？』
向「ちょー楽しみにしとるからな、デート」
……そうだったのか。
2人じゃないと知って、怒るまではいかないにしても拗ねる彼の姿が目に浮かんだ。
向「今回は我慢する。トップになれたらって決めとるし」
『そっか』
向「楽しみにしとってよ。俺、Aが喜びそうなデートプラン考えとくから」
『おお〜それは楽しみ！』
その後も旅行の話で盛り上がり、気づいたら私の家の前に到着していた。
『今日もありがとう。向井くんといると、時間があっという間に感じるよ』
何気なく呟いたその言葉に、彼は嬉しそうな顔をする。
向「俺も！Aとおると時間が早くて早くて」
『一緒だね』
その時ふと大学時代のことが蘇ってきた。
共通点がたくさんあって、嬉しくなった記憶。
それと、初めて会った時。
ベンチに座る彼に声をかけたら、転げ落ちてたっけ。
＿＿やばい、笑えてきた。
向「へ！？急にどしたん？」
『ベンチから落ちる向井くん思い出した』
向「なあ〜〜それは忘れてって何回も言っとるやん！」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1444人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あんこ(プロフ) - 愛結さん» コメントありがとうございます(o^^o)叫びそうにまでなっていただけたとは！最高の褒め言葉です。私が書くとどうしても阿部様になってしまいがちです…そんな彼が素敵なので。引き続きよろしくお願いします★ (4月25日 20時) (
レス) id: e8d67e08c2 (このIDを非表示/違反報告)
愛結(プロフ) - 阿部様書いてくださってありがとうございます。仕事休憩中に叫びそうになりました． (4月25日 13時) (レス) @page32 id: 6e8b454d13 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - みぃ〜さん» 初めまして。コメントありがとうございます★同士の方いらっしゃって嬉しすぎます(*^_^*)もう少し出せたらと思ってますので楽しみにしていてください♪引き続きよろしくお願いします！ (3月21日 8時) (レス) @page37 id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ〜(プロフ) - 初めまして。橙さんの相棒はあの人しかいないですね！私、同士です！この作品に出てきたことがなんか嬉しかったです☆色々とお忙しいと思いますが、マイペースに更新頑張ってください！楽しみにしてます♡ (3月21日 0時) (レス) @page37 id: db78e452a1 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます★私の趣味全開の小説にそう言っていただけると励みになります(o^^o)しかも私の心配までありがとうございます…！無理せず頑張ります！今後ともよろしくお願いします♡ (3月16日 8時) (レス) id: 69aa8b4767 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんこ | 作成日時：2024年2月11日 21時
