105 宮舘side ページ7
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宮舘side
深「なにこれー！！！！」
静かな店内に辰哉の声が響く。
宮「どうしたの？」
深「見てこれ！」
辰哉が見せてくれたのは浴衣姿のAと目黒さんのツーショット。
宮「浴衣すごく似合ってるね」
深「かあいい…んだけど！なぜツーショット！」
「目黒より先って言ったのに」と顔を伏せて落ち込む辰哉を慰めていると入口が開く。
ラ「お兄ちゃん来たよー」
渡「あ"ー疲れた」
宮「お疲れさま」
渡「何。辰哉もう寝てんの？」
深「寝てませーん。悲しんでるんですー」
顔を伏せたまま投げやりに返事をする辰哉のスマホに映った写真を見たラウが声を上げる。
ラ「Aちゃん綺麗〜！」
渡「見せろ！…まあまあだな」
宮「相変わらず素直じゃないね。翔太は」
渡「うっせ……は、何だコレ」
Aしか見えないようにズームされていた写真の横に、彼がいることに気づいた翔太も怒りをあらわにする。
深「浴衣の写真を催促したらこれが送られてきたの」
渡「ちっ。涼太、テキーラ！」
宮「いや、そんなの頼んだことないでしょ」
深「涼太！俺も！」
宮「辰哉は絶対にやめときな」
荒れた2人に戸惑っていると、ラウが俺に耳打ちした。
ラ「この人が例の彼氏？すごいかっこいいね」
宮「そう。実物もかっこいいよ」
しばらくすると花火大会が終わったのか少しずつ浴衣のお客さんが入店してくる。
深「あーあ。A来ないかな〜」
ラ「さすがに来ないでしょ。あれ…なんか聞こえない？」
渡「外で誰か騒いでんじゃね」
宮「ちょっと見てくる」
入口に近づくにつれ声は大きくなり、それは聞き覚えのある声だった。
目「ついてこないでください。店の迷惑になります」
女「そんなこと言わないで遊ぼーよ」
宮「目黒さん？」
目「あっ…うるさくしてすみません」
どうやらしつこく付きまとってくる女と揉めているようだ…仕方ない。
宮「申し訳ありませんお客様。ただいま満席となっております。日を改めていただけませんか？」
女「はぁ！？……わかりました♡また来ます♡」
最上級の営業スマイルをすれば頬を染めいそいそと帰っていく女たち。なぜこんな事に最上級を…
目「すごい…」
宮「うちの店に何か用ですか？」
目「はい。まず助けていただきありがとうございました。今日はあなた達に話があってきたんです」
宮「…どうぞ中へ」
俺達に話？何だろう。
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 15時
