My Destiny Ⅲ (ページ35)

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『あ～楽しかった～！』

久しぶりに乗ったジェットコースターはものすごく楽しくて、私はテンションが上がっていた…のだが。

『翔太、ちょっと休もう？』

渡「…平気だって言ってんだろ」

そう言われましても。
どう見たって足元がフラフラな翔太をベンチに座らせ、私は水を買いに行くことにした。

渡「1人で行くな。迷ったらどうすんの」

『大丈夫だよ！スマホもあるし。待ってて、』

立ち上がり自販機を探しに行こうとするが、腕を掴んで引き留められる。

渡「心配だから。ここにいて」

『…わかった。無理させてごめんね』

渡「なんで謝んの。俺の意思で乗ったのに」

「でも」と言葉を続けようとした時、左肩に感じる重み。
左を見ると私の肩に頭を乗せて目を瞑る翔太。

渡「じゃあ少しだけ肩貸して」

『もちろん』

渡「次はお化け屋敷いくから」

『うぇっ！やめとこ別のにしよ』

渡「ふはっ。うぇって何(笑)」

そりゃ変な声も出ます。ジェットコースターからのお化け屋敷なんて、翔太の大嫌いなルートじゃん。次はフラフラどころか倒れてしまったらどうするの？

次に乗るのはゆるーいやつだな。うん。

？「ひーくん、ここに座ってて」

？「どこ行くの？」

？「自販機で水買ってくる」

隣のベンチを見ると、フラフラになってしまった男性(ひーくん)を女性が介抱しようとしているようだ。

？「あの、もしかして彼氏さん具合悪いですか？」

私たちと同じだなあなんて思っていたら、ふいに女性が声をかけてきた。

『え、あ、そうなんです。無理しちゃって』

？「同じですね。よかったら水買ってきますよ」

『助かります！お金、』

？「いらないです。その代わり、夫の様子を見ててもらえませんか？」

そう言って小走りで自販機を探しに行った女性。
物腰が柔らかくてとても綺麗な人。

首だけ右を向き男性を見ると、やはり調子が良くないのかずっと下を向いている。ガタイが良いのに可愛いサングラスをしておりギャップがすごい。

『お加減いかがですか？』

？「ぜんぜん大丈夫です。ありがとうございます」

ゆっくり顔を上げる男性を見て私は言葉を失った。
それは相手も同じようで2人同時に声を出す。

『岩本先生！？』

岩「A先生！？」

なんと隣に座っていたのは岩本先生だったのだ。
という事はさっきの女性は奥様…ベタ惚れなのも納得。

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