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『準備完了！』
昨日のうちに準備した荷物の最終確認を終え、すのパーの事を調べながら翔太を待っていると妹が起きてきた。
妹「おはよ〜。何見てるの？」
『おはよ。すのパー何があったかなって』
妹「すのパーは意外。誰と？」
『翔太』
それを聞いた妹はニヤつく。
『なに？』
妹「別に〜って何このデカい荷物」
『ああ、泊まりだから』
妹「わーお。翔太くんも隅に置けないね」
1人ではしゃぐ妹に呆れていると、廊下から母の声がした。
母「A〜翔太くん来たわよ」
『はーい』
荷物をもって玄関に向かう。
すると、車にいると思っていた翔太が目の前に。
渡「おはよ」
『おはよ。車で待ってると思ってた』
渡「Aママがぜひって」
妹「翔太くん久しぶり〜」
渡「久しぶり。いつもさくらと仲良くしてくれてありがとね」
そのままみんなで少しだけおしゃべりを楽しんだ。
『そろそろいこっか』
そう言って荷物を持ち上げると手を差し出す翔太。
意図が分からない私は、その手をそっと握ってみる。
渡「は？」
『ん？』
渡「握手じゃねーよ。荷物！」
『あ、荷物。…お願いします』
荷物を受け取った翔太は「お邪魔しました」とドアノブに手をかける。
母「Aの事よろしく〜」
妹「楽しんでね」
『いってきまーす』
ニヤニヤする2人に見送られ、翔太の車に乗り込んだ。
『よろしくお願いします！』
渡「あーあ。Aのせいで恥かいた」
『ごめん』
渡「ふはっ。ていうか、忘れ物ねーよな？」
準備万端だと思っていてもそういわれると気になる。
荷物を確認しようとするが、翔太にシートベルトを締められてしまった。
渡「タイムオーバー。出発しまーす」
『いじわる、、』
ここからすのパーまで大体1時間くらい。
その間に回る順番とか決めておきたいな。
『色々調べたんだけど、アトラクション増えたね』
渡「そうだっけ」
『…元カノと行ったのでは？』
渡「アトラクション乗ってない」
何しに行ったのか、ツッコミたい気持ちをぐっと堪えた。
渡「Aは何に乗りたい？」
待ってましたと言わんばかりに、乗りたいもの、食べたいものを伝える。
渡「ちょー調べてるじゃん」
『ちょー楽しみだもん』
「あっそ」というその横顔は、何とも言えない表情をしていた。
『翔太はないの？』
渡「俺は……Aがしたいこと全部叶えたい」
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 15時
