My Destiny Ⅲ (ページ31)

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『お疲れさまでした』

岩「お疲れ様です！お気を付けて」

打ち合わせが終わり、涼太の店に足早に向かう。

翔太と辰哉にはまず文句を言ってやる。
誕生日パーティーの写真の私に生えた3本のツノ。
間違いなく後ろの3人が1本ずつ指を立てたんだろう。

それもあからさまに生えているわけではないので、向井くんに言われるまで気づかなかったのだ。

『遅くなりました〜』

店に入ると、何やら3人で楽しそうにしている。

宮「いらっしゃい。お疲れさま」

深「お疲れ～」

『あれ、もう酔ってるの？』

渡「やけ酒」

「違うから！」と翔太をバシバシ叩く辰哉の隣に座る。
さっそく本題に入らせてもらおう。

『涼太、これ見て！』

宮「こないだの写真だね。これがどうかした？」

『ここ！よーく見ると…』

宮「あれ。ツノ生えてる」

涼太がそう言うと、笑いを堪えきれなくなった2人が吹きだす。

深「バレちゃったか～」

渡「意外と早かったな」

『まあ生徒に言われて気づいたんだけど』

宮「誰が言い出したの？」

それを聞いた2人は顔を見合わせ首を傾げている。
どうやら打ち合わせしてやったわけじゃないらしい。

渡「最初にやったのは俺」

深「違うよ！2人が俺を真似して」

『どっちが最初でもいいけどさ、やる事が中学生レベルなんですよ』

宮「アラサーがやる事ではないかな」

深「え〜前に人の頭があったらやりたくならない？」

渡「わかる」

分からなくもないけど、仲間だと思われたく無いので黙っておくことにしよう。

『それならラウと涼太の頭もあるじゃん』

渡「まーそこは主役に」

『主役を！大事にしなさい！』

しばらく談笑していると、突然こっちを向いた辰哉が「明日、気を付けてね」と言う。

深「翔太は俺みたいに紳士じゃな…」

渡「おい余計なこと言うな」

翔太が思い切りチョップし言葉を遮った。痛がる辰哉を無視してこう続ける。

渡「8時に迎え行くから。忘れ物すんなよ」

『了解！よろしくお願いします』

宮「楽しんできて」

『お土産買ってくるね〜』

今日は早めに帰って準備して寝ないと。寝坊なんてしたら置いていかれるかもしれない。

向こうでスムーズに動けるよう乗り物とか、食べ物とかチェックしておこっかな。翔太、乗れないもの多かった記憶があるし。

帰る支度をしている時に「辰哉って紳士だったっけ」なんて涼太が小声で呟くから笑ってしまった。

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