121 宮舘side ページ23
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宮舘side
"後悔だけはしないで"か。
目黒くんを見送り、食事の準備をしながらふと考える。
俺はAが幸せだったらそれでいい。相手が自分じゃなくても。だったら無理に言う必要は無いと思うのはおかしい事？
…とにかく今日はパーティーに集中しよう。
ピンポーン
最後の一品をオーブンに入れたタイミングで、チャイムが鳴った。
宮「お疲れさま。一緒だったんだ」
ラ「駅で一緒になったんだよねー」
深「ねー」
手洗いうがいを済ませた2人は、机やイスのセッティングをしてくれている。
ラ「今回も豪華っ」
深「おなかすいた〜」
宮「もう少し待ってね。ラウ招待状送ってくれた？」
ラ「バッチリ！」
主役への招待状は交代制で、今回はラウの番。
深「目黒が料理手伝ってくれたんだっけ」
宮「うん。手際が良くてびっくり」
ラ「さっすが〜。ケーキも楽しみ♪」
ピンポーン
ラ「蓮くんかな！」
チャイムが鳴ると同時にラウが玄関に小走りで向かう。
少しして一緒に入ってきたのは不満顔の翔太だった。
宮「翔太お疲れさま」
渡「悪かったな。目黒じゃなくて」
ラ「許して〜翔太くん〜」
どうやら目黒くんだと思って扉を開けたラウが「翔太くんか…」と言ってしまったらしい。
渡「ラウなんて嫌い」
ラ「そんな〜…」
悲しむラウを見て満足したのか「あと何の準備が残ってる？」と俺に声をかけてきた。
宮「えっ、あとは…クラッカーとかかな」
渡「りょーかい」
宮「あんまりラウいじめないでね」
渡「ふはっ。だっておもしれーもん」
洗面所へ向かう翔太の後ろ姿はすっかり上機嫌だ。
ピンポーン
ラ「はっ！次こそ蓮くん！」
さっきまで落ち込んでいたはずのラウは、勢いよく玄関に向かう。
深「2人とも切り替え早っ」
宮「ほんとにね」
ラウに手を引かれ、紙袋を持った目黒くんが入ってきた。
宮「おかえり。ケーキありがと」
目「ただいま…です」
すると、ちょうど洗面所から戻ってきた翔太が目黒くんの前に立つ。
渡「…悪かった。ひどい事いって」
目「俺の方こそ…すみませんでした」
お互いが謝罪を終えると、ラウが両者の手を強引に繋がせた。
ラ「はい。仲直りの握手」
深「いいね〜」
ラ「ついでに辰哉くんも」
深「俺も！？」
ラ「やらかしたんでしょ？」
気づけば3人で手を繋いでおり何とも微笑ましい。無事に仲直りできてよかった。
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 15時
