116 渡辺side ページ18
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渡辺side
渡「ほんとに…これでいいの？」
深「うんっ！癒しグッズといえばコレ！」
癒しグッズという大まかなジャンルだけ決めて辰哉とスーノへ。「おすすめがある」と言うのでついていくと、得体の知れない丸い物が並んでいる。
深「通称"人をダメにするクッション"俺の部屋にもあるんだけど…」
いや、ネーミングよ。本当に癒やしグッズ？
俺はアロマ的なのを想像してたのに。
渡「なるほど。辰哉がダメダメな理由はコレか」
深「うーわ！そんなこと言うなら座ってみ」
嫌がる俺を強引に座らせた辰哉が「どう？」とドヤ顔で聞いてくる。
渡「めっちゃいい…」
自分用にも買おうかと思うくらいには気持ちいい。しかし、ひとつ問題がある。
渡「デカくね？運ぶの大変そう」
深「大丈夫。送ってもらう事もできるから」
渡「それなら平気だな。…となるとパーティーの時は手ぶら？」
深「いや、パーティー用はこっち！」
そう言って辰哉が持ってきたのはAの好きなキャラクターの抱き枕。
深「抱き枕のプロから言わせてもらうと、抱き枕の癒し効果も絶大だからね〜」
渡「いつからプロになったわけ」
しかもまあまあデカイ。でもこれくらいなら持ち帰れるだろうという事で決定。
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深「ただいま〜」
宮「おかえり。早かったね」
渡「辰哉の決断力はんぱねぇ」
あっという間にプレゼント選びが終わり、昼ごはんを食べて涼太の家に帰ってきた。クッションは誕生日当日の夜にAの家に届くように手配して、抱き枕はパーティーまでココに置かせてもらう事に。
宮「Aの喜ぶ顔が目に浮かぶよ」
深「でしょ〜」
みんなでコーヒーを飲みながら談笑していると、涼太が俺らの顔をジーっと見て問いかけてくる。
宮「決めた？どうするか」
深「うん。パーティーの帰りに告白しようと思ってる」
そうはっきりと言い切る辰哉。
基本ゆるゆるなのにやるときはやる男。
俺はいつもこの2人に後れを取っている。
今回もそう。ずっとこのままでいいの？
以前からお願いしていたお休みがようやく今週末に取れる事になった。しかもちょうどAの誕生日。このチャンスを逃したくない。
渡「俺は……今週末デートに誘う」
その言葉を聞いた2人は顔を見合わせて同時に吹きだす。
渡「んだよ」
宮「ごめん。翔太がデートって新鮮で」
深「成長したねぇ」
この日の夜、俺はAに電話をかけた。
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年11月4日 15時
