My Destiny Ⅱ (ページ48)

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蓮さんから連絡が来て、ちゃんと今後について話し合いたいと言われた。ゆっくり話したかったので水曜日に彼の家にお邪魔する事に。

そして今日がその水曜日。

『阿部先生。先日はありがとうございました』

阿「こちらこそ偉そうなこと言ってすみませんでした。もしかして今夜…」

『はい。しっかり話し合ってきます』

岩「何の話ですか？」

阿「照には内緒」

岩「俺だけ仲間はずれ…」

分かりやすく落ち込んでいたが「ちゃんと報告しますね」と伝えると少し元気になる。そして照って呼んでるのか。

ピンポーン

目「いらっしゃい。どうぞ」

『こんばんは。お邪魔します』

休みだからと彼が手料理を振舞ってくれるらしい。
カフェでも思ったけどエプロン似合いすぎ…

目「もう出来るから座ってて」

『私も何か手伝うよ』

目「じゃあ机拭いてこれ並べてくれる？」

『任せて！』

私は急いで手洗いうがいを済ませ彼のお手伝いをした。
準備が終わり2人で手を合わせ食べ始める。

目「海鮮好きだったよね。だから刺身にしてみた」

『ありがとう！魚捌けるの尊敬する。ん～すっごく美味しいよ』

目「そんなにも喜んでもらえて嬉しい」

そういう彼は本当に嬉しそうな顔をしていた。

目「あ、花火大会行けそうだよ」

『よかった～楽しみだな』

目「俺も楽しみ」

あと少しで食べ終わる頃「コーヒー飲む？」と立ち上がろうとする蓮さん。

『それ私に淹れさせてほしい』

目「じゃあ食べ終わったら一緒に淹れよっか」

「ごちそうさまでした」と食べ終わった食器を流しに持っていき、コーヒーの準備をする。

『家にもこんな本格的なのあるんだ』

目「趣味だからね。豆にもこだわってるよ」

『さすが………ん？』

ポットを持ち上げようとするが、後ろから抱きしめられ身動きが取れない。

『…どうしたの？これじゃ持てないよ』

目「ごめん…でもAが俺の家でコーヒー淹れてくれるなんて最初で最後だろうし。喜びを噛みしめさせてほしい」

顔が見たくて振り向こうとすると「だめ」と言われた。

目「絶対ひどい顔してるから…。もう少しこのままで」

『うん…わかった』

抱きしめる手が微かに震えている。
彼は今どんな表情をしてるのかな。

"最初で最後"

その言葉が心に重くのしかかる。
きっと彼の中では既に結論が出ているのだろう。

私はそんな彼の言葉に肯定も否定もできなかった。

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