My Destiny Ⅱ (ページ31)

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ついに来てしまった水曜日。
2人がそのままで良いと言ってくれたので新しい物は買わなかったが、持ってる中で1番きっちりしてる服を選んだ。

18時に蓮さんが迎えに来てくれる事になっているので、それまでに絶対仕事を終わらせないと！

岩「なんだかA先生はりきってますね！」

『どうしても定時で上がりたくて』

阿「大事な予定があるとか？」

『そんな感じです』

ほんと阿部先生って鋭い。すべてを見透かされてそう。
そして迎えた定時。なんと2人も終わったらしく3人で校門に向かった。

蓮さんの姿が見えたので2人と別れようとすると、私より先に阿部先生が彼の元に駆け寄り話しかけた。

岩「阿部ちゃん！？」

私の前でも阿部ちゃんと呼ぶようになった岩本先生の事も気になるが、それよりなぜ阿部先生が蓮さんと？少し遅れて彼らの所に辿り着いた私達をよそに2人は楽しそうに話している。

『お迎えありがとう。阿部先生と知り合い？』

目「Aおつかれ」

阿「俺が通っているカフェの店員さんで」

確か学校の近くによく行くカフェがあるって言ってたな。まさかそこが蓮さんの働くカフェだったなんて。

岩「モデルみたいっすね！めちゃくちゃカッコいいし。俺より背高い人に久しぶりに会ったな～」

目「ありがとうございます」

阿「これから2人で大事な予定ですか？」

目「そうです。なのでこの辺で失礼しまーす」

そう言った蓮さんは私の手を引いて歩き出す。
私は慌てて振り返り「失礼します」と2人に挨拶し彼に向き直った。

『2人見てるから！手は恥ずかしいよ』

目「照れてるの？可愛いね」

抵抗も虚しく彼が手を離すことは無かった。
「着いたよ」と言われた場所は、学校と蓮さんのアパートの中間くらいにある昔ながらのカフェ。

『イチバンボシ…綺麗な名前』

目「良い名前だよね」

蓮さんに続いて入ると、外観はそのままに中だけリノベしたであろうオシャレな店内。このギャップ癖になる。

目「オーナー。連れてきました」

『はじめまして。AAと申します』

オ「いらっしゃい。待ってたよ」

奥「あら～可愛らしい娘さんね」

「どうぞ座って」と促され4人掛けテーブルのイスに座る。温かく迎えてくれたのは"caféイチバンボシ"の佐藤夫婦。岩本先生みたいなガタイの良いオーナーさんと小柄で可愛らしい奥様だ。

2人の穏やかな雰囲気に緊張が解けていく気がした。

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