77 深澤side ページ28
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深澤side
男「深澤さーん。みんなで飲み行くんですけど、一緒にどうですか？」
深「ごめん今日は急いでて！おつかれ〜」
待ちに待った金曜日。一刻も早くみんなに会いたかった。
火曜日は目黒にAとの時間を邪魔されたし…
急いで涼太の店に向かうと1番乗りだったようだ。
宮「早いね辰哉。走ってきたの？」
深「うん。早くみんなに会いたくてさ」
涼太が出してくれた水を一気に飲み干して一息つく。
しばらく2人で話していると翔太がやってきた。
渡「れーっす」
宮「翔太おつかれ」
深「おつかれ〜」
Aが来る前にこないだの話をしておこうか。
深「2人に聞いてほしいことがある」
宮「うん」
深「俺…目黒に会った」
渡「まじか、いつ？」
深「火曜日。ちょうどAの学校にいて帰りにご飯誘ったら、先に約束してた目黒が迎えに来てて…」
宮「鉢合わせたってわけね」
渡「どんな奴だった？」
深「モデルみたいだった。背が高くて顔もカッコよくて女慣れしてそうな感じ」
悔しいけど男の俺から見ても"The･イケメン"。その反面、Aが弄ばれたらどうしようという不安もある。それは2人も同じようで、みるみる心配そうな表情に変わっていく。
宮「じゃあきっとその時に返事しただろうね」
渡「だな」
深「待って。返事って何のこと？」
2人の話を聞くと、なんと目黒はAに告白済みで返事をしてない状況なんだとか。律儀な彼女のことだから先延ばしにせず返事しただろう。あー気になる。
『遅くなりました〜』
宮「おつかれさま」
渡「遅い」
『ごめん仕事が立て込んでて』
深「夏休みなのに〜？」
こんな意地悪なこと言いたくないのにな。
『そういう時もあるの。こないだの事、怒ってる？』
深「別に怒ってないよ。先約なら仕方ないし」
宮「どこにご飯食べに行ったの？」
『辰哉とこないだ行ったオシャレな店！蓮さんが働いてるカフェのオーナーのおすすめだったらしくて』
渡「蓮さん…なに名前で呼んでんの？」
深「…もしかして」
宮「付き合うことになった…とか？」
俺たちが一斉に見つめると小さく頷くA。
『でも！まだお試しで』
深「お試し？」
過去の話を聞いた上で、お試しで付き合おうと言ってきたとか。何それ。普通に付き合うのと何が違うの？てか過去の話は俺らでも詳しく聞いた事ないのに。
…モヤモヤする。
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作者名：あんこ | 作成日時：2023年9月28日 6時
