My Destiny Ⅱ (ページ26)

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いきなり家とは。やっぱり本性は遊び人？

『家は…遠慮しときます』

私がそういうと彼は慌てて訂正した。

目「言葉足らずですみません！車で送るために取りに行こうと思っただけで…」

『なるほど。そういう事でしたらお願いします』

言われてみればお酒飲んでなかったな。疑って申し訳ない。ほっとした様子で手を出したり引っ込めたりしている目黒さん。

『どうかしましたか？』

目「いや、お試しってどこまでセーフなのかなって」

『私もよく分からないです』

目「じゃあ2人で模索していきましょ！まずは…」

そういうと手を繋ぐ目黒さん。
辰哉とは違う、指をからませる所謂恋人つなぎ。
大きくて男らしい手にドキドキしてしまう。

目「セーフですか？」

『…セーフです』

嬉しそうに私の手を引く彼に続いて歩いていくと、学校から徒歩圏内にあるアパートに到着した。「どうぞ」と車の扉を開けて乗るように促す。スマートで涼太みたい。

目「雪が丘ですよね。ひとまずそっち方面に向かいます」

『よろしくお願いします。本当に学校から近くてびっくりしました』

目「でしょ。いつでも泊まって大丈夫ですよ」

そう言っていたずらっぽく笑う横顔をじーっと見つめる。すると視線に気づいた彼は、信号が赤になったタイミングで私を見た。

目「そんな見られたら運転しづらいです」

『ごめんなさい。運転する姿も様になるなーと思って』

彼は照れたように前を向いて車を発進させる。

目「思ったんですけど、敬語やめません？」

『たしかに。仮にも恋人なのに敬語は変ですね』

目「あと俺の事も名前で呼んでほしいです」

『それはハードル高いな…』

目「お願いします！1回呼んでみて」

男の人の事を名前で呼ぶなんて、幼馴染くらいだから緊張する。でもここまで懇願されたなら頑張るしかない。

『れ、れ、れん…さん…』

目「めっちゃいいっすね。呼び捨てでいいのに」

『それは追い追いという事で…』

目「はーい。あ、ここからどう行けばいい？」

敬語とタメ語が入り混じる会話を続けていると、気づいたら我が家の近くまで来ていた。

『ここで大丈夫です。ありがとうございました』

目「敬語になってる(笑)家の前まで行かなくて大丈夫？」

『家族と鉢合わせたりしたら面倒だし…』

目「…俺の事、家族に知られたくない？」

そう言った彼はひどく悲しそうな顔をしていた

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