My Destiny Ⅱ (ページ19)

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『明日から夏休みですが、羽目を外さ…』

私の言葉を最後まで聞くことなくクラス中が浮き足立つ。そりゃそうか、楽しい夏休みだもの。夏休みといっても私たち教師は休みでは無いけど、いつもより休みを取りやすくなるので嬉しい。みんなが帰っていく中、寄ってくる彼ら。

佐「やったー！夏休みー！」

向「うれしー！あ、そうやAちゃんこれ」

そう言いながら、可愛い袋を私に差し出す向井くん。

向「ほんま助かった！ありがとーな！」

佐「ちょいまち。康二これ袋から出していい？」

向「ええけど…なんで？」

佐久間くんは袋から出したタオルで私の手を包んだ。まさか…やめてよ？

佐「タオルありがとうございます。お借りします(ﾆｺｯ)」

…やっぱり。低音ボイスでこないだの目黒さんを完全再現する佐久間くん。少し似てる。

向「きゃー！さっくん再現度高いわ！キュンとした！」

佐「いやもうほんとにあれは千秋すぎて、俺死んだもん」

千秋というのはよく分からないけど、私も思い出してしまって顔が熱くなる。

『再現どうもありがとう。ほらもうみんな帰っちゃったよ？帰りな』

目黒さんとの事を聞きたい彼らの背中を押して、教室から出す。誰もいなくなった教室でタオルを見つめながら、そういえばあの日以来電話してないなーなんて考えてしまった。

阿「A先生おつかれさまです」

職員室に行くと既に阿部先生と岩本先生がいた。今日は終業式で部活もなく全員定時で上がれるという事で、涼太の店に行く約束をしている。

岩「ついに宮舘さんのお店行けるの楽しみです！」

阿「俺もです。渡辺さんもいらっしゃるんですか？」

『月曜日は大体いるみたいなので、会えると思います』

定時になり3人でお店へ向かう。少しだけ緊張するな…

『こんばんは～』

宮「いらっしゃい。同僚の方もどうぞこちらへ」

岩「宮舘さんお久しぶりです！来れて嬉しいです」

阿「阿部です。よろしくお願いします」

宮「宮舘です。岩本さんお元気でしたか」

3人が挨拶を交わしていると、不機嫌そうな翔太が2階から下りてきて私の横にどかっと座った。

『翔太、涼太の家にいたんだ珍しいね』

渡「…」

話しかけても私の方を見向きもせず反応もない。涼太の方をちらっと見ると、困ったような顔をしている。

『…どうかした？』

渡「…せいだ」

『え？』

渡「お前のせいだ。バーーーーカ！」

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