My Destiny Ⅱ (ページ16)

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目黒side

もう出口が近づいてきた。今日の記念に残るようなものが欲しい…。そんな時、俺の視界に可愛らしい置物のガチャガチャが見える。出たものを交換しようと提案すると、喜んで頷いてくれた。

『どれがいいですか？私はイルカかなあ』

目「Aさんからもらえたら何でも嬉しいです」

想いを正直に伝えると照れてしまった。可愛い。さっそく回すと俺はイルカ、彼女はザリガニ。なぜかちょっとションボリしている。

『ザリガニ…微妙ですね…』

目「そんな事ないです。俺ザリガニ好きです」

そう言ってイルカを渡してザリガニを受け取る。俺は大切にカバンにしまった。

水族館を出ると17時のチャイムが鳴る。本当はもっと一緒にいたいけど、もうそろそろ疲れてきたかな。仕方ない、帰るか。

目「今日はありがとうございました！すっごい楽しかったです。帰りましょうか」

そう伝えると「え？」と言って俯く彼女。何か考えているようだ。

『私も楽しかったです！…あの、よければ、もう少し一緒にいたい、のですが』

やばい。いつもの俺ならこのままホテルに連れていく所だけど、今回は絶対にそんなこと出来ない。

『お昼サンドイッチだったので、お腹すきませんか？この近くに美味しいお店あって』

きっとそこも幼馴染と行った所だろうと思ったが、そんな事どうでもいいと思えるほど一緒に居れるのが嬉しいなんて。俺ピュアじゃない？

彼女が案内してくれた店は人気店のようだったが、時間が早かったのでスムーズに入れた。そしてめちゃくちゃ美味しかった。

その後、彼女の家の近くの公園まで送りベンチで少しお話する事に。あー今日が終わってしまう。

目「今日1日、頭の中俺でいっぱいでした？」

揶揄うように伝えると顔を赤くするAさん。あれ、まつ毛にゴミが…

目「少しだけ目を閉じてもらえますか」

彼女は戸惑いながらも素直にギュッと目を瞑る。こんな可愛い顔、簡単に見せたらダメだよ。俺は顔を近づけゴミをとって離れる。

『？あ、ゴミ取ってくれたんですね…』

目「キスでもされると思いましたか」

そうニヤリと笑えば、さらに顔を赤くする彼女。それを隠すように立ち上がり俺を見る。

『目黒さん送ってくださりありがとうございました！』

「では！」と足早に去る彼女を見送り俺も帰宅。いつか本当にキス出来る日は来るかな？なんて考えながら、念入りにタオルを洗濯するのだった。

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