遡る夢 ページ7
石川side
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ファイナルラウンド2日前
午前中、サーブ
午後は、紅白試合で練習が行われている。
グループで試合間、俺の代わりにピンチサーバーで甲斐が投入される
石川:試合の話じゃなかったでしょ?
A:ん?
甲斐のサーブを見ようと、コートの隅に立ってたAさんに声をかける
石川:関さんの選択。
ピンときたように、あっと声を漏らすAさん
石川:何の話?
A:.....
Aさんが黙ってる間に、点数とられた。
石川:あとで、教えてね
明らかに嫌そうな顔のAさんを置いて、コートに戻る。
石川:Aさん。
夕食前のミーティングルーム
いつものように、準備したデータを確認するAさん
この時間だけは、基本的に誰も、ミーティングルームにはいない。
A:祐希さん、明後日の試合に集中しようよ
石川:ムリ。
A:らしくない
いつもなら、試合だけのこと考えてるのに
石川:夢見てさ
A:夢?
石川:あんときの
何の話か分からなそうなAさんに、詳細を説明する。
石川:...去年の冬、代々木での代表合宿で、関さんが、
A:あぁ...それ
石川:状況、全く同じで、汗かいて起きたわ
A:そういう夢たまにあるね(笑)
石川:それで、Aさんの話聞かなきゃって思った
A:.....参りました。
石川:うん
ふぅとため息をつき、Aさんは話し出す。
A:祐希は、私が関さんのこと好きって知ってると思うけど、
石川:うん
A:関さんと私、高校の時した約束があるの
石川:約束?
A:うん、『将来、一緒に日本のバレーボールを変えよう!』ってゆう
石川:初めて知った!いいね!
A:誰にも、大志にも言ってないからね
それで、2人とも各々、バレーボールに向き合い、必死に努力した。
時は流れ、2019年。
日本代表で再会した私たちは、選手とスタッフ。
練習をしていく中で
.......
私は、関さんのことが好きになってた。
石川:え!そうだったんだ!
A:恥ずかしいから、リアクションしないで!
石川:2人見て思ってたけど、両想いじゃなかったの?!
A:ありがたいことに...
その時、関さんに告白された
石川:!!
声にならない驚きで、Aさんを見る。
A:でも、断ったの
石川:え?
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作者名:Lily | 作成日時:2023年11月28日 19時