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you side


なぜ、このタイミングで涙が出るのかは分からない。


振られたから?


臣さんを困らせたいから?




この涙に理由なんてきっとない...



ただ酔ってるから...それだけ。



そう思っていたい。





「泣くなよ...」



そう言って優しく私の涙を拭うの...





優しくしないでほしい...




迷惑だ。ってそう言って突き放してくれたら




きっと諦めるし、嫌いになれるかもしれない...




涙を拭った後、臣さんは私の腕を引いて寝室のベッドに寝かせた。



「おやすみ」


そう言って離れようとする臣さんのシャツの裾を掴んだ。



『...』


「...どうした?」


優しい問いかけにまた溢れる涙。


臣さんを見上げると眉を寄せて困る顔が滲んで見えた。



臣さんはそのままベッドの中に入ってきて、ベッドボードに寄りかかった。



「おいで?」



腕を枕がわりに伸ばしてくれてそっとその腕に頭を預けた。



ぐいっと引き寄せられて胸板に耳が当たる...




トクトクと一定のリズムで心音が聞こえて

背中に回された手は一定ののリズムでトントンされる。




...落ち着く。



お酒も入って泣き疲れもあって私は一瞬にして眠りについた。



...


..


.



朝日が眩しく感じて目を覚ました。


まだまだ眠くて、心地よくて...


昨日の事を思い出してパッと身体を起こした。



隣にまだ眠る臣さん...



私が動いたのに気がついて...


「寝みぃ...まだ寝てて」


うっすらと目を開けて、また瞼を閉じて...
私の肩をぐいっと引き寄せると、また胸元で寝かせられた。



子供じゃないんだけど...笑



あっ!

....昨日寝る前に子供みたいに泣いた事を思い出して恥ずかしくなった。


子供か...笑




なんて、考えてるとスースーと聞こえる寝息にまた眠たくなる。



...
..
.


バン!バン!

物凄い音で目が覚める...


ベッドの足元に鬼の形相の岩田さん。

ベッドを蹴り上げた音だったと分かった。



「臣さん。マジで急げって...飛行機間に合わないから」


隣で眠ってた臣さんもむくっと起き上がってぐーんと背伸びをした。


「...シャワー浴びたい」


「マジで時間ないです」


「2分で済む」


一方的に言った臣さんはバスルームへ


岩田さんはトランクケースに臣さんの荷物をかき集めて雑に詰め込み始めた。



それを見て私も慌てて荷物を詰め込んだ。




.

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作者名:青空 | 作成日時:2024年3月26日 1時

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