まもりたい ページ7
Aside──────────
この仕事を始めてから何度か経験してはいたけど、何度経験しても慣れない。
慣れたくないけど、、
毎回怖いおもいをする。
私のマンションの集合ポストに、毎日入ってる1本の薔薇。
それはとっても綺麗なのに、誰からの贈り物なのか分からないものとなれば、途端に不気味になる。
その薔薇に添えられてるメッセージカードには一言ずつ、メッセージが書かれてる。
──【おつかれさま】
──【寒くなってきたね】
──【暖かくするんだよ】
──【髪、似合ってるよ】
──【アウター、男物じゃない?】
──【誰のアウター着てんの?】
──【あいつの?】
──【そんなに俺を妬かせて楽しい?】
相手は男性。
多分、、、同じくらいの年齢かな。
──【俺のA。】
これに加え、今日は集合ポストだけでなく、、、、、
玄関のポストにも直で入れてあった、大量の薔薇の花びら──
それと、、
──【いつか俺と一緒になろう。】
怖くて仕方ない。
でもこーゆーのって、誰に相談したらいいの?
マネージャーさん?
蓮くんには絶対話せない。
だって、蓮くんに迷惑かかっちゃう。
それだけは避けたい!
でも私一人で対応できることなんて大したことできなくて、、
集合ポストに入れられる薔薇に手をつけないで無視し続けるしかできなかった。
10本を超えたあたりで、さすがに管理人さんから『この薔薇、そろそろ撤去してもらえませんか?』って言われてしまった。
そりゃそうだよね、、
枯れた薔薇がポストに入ったままじゃ、他の人にも迷惑よね、、
でも、家に持ち帰りたくなかったから、管理人さんには申し訳ないけど、ロビーのゴミ箱に捨ててしまった。
────【いい加減 俺を受け入れろよ。じゃないと、力づくで行くよ。】
どうしたらいい?
さすがに私一人では難しすぎる。
スマホを操作して、マネージャーさんの番号をタップしてすぐ、、
後ろから口を覆われた、、、
そこまでで私の記憶は途絶えた──────
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作者名:mime | 作成日時:2023年10月8日 19時