桜色デイズ【桃】 (ページ6)

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そこまで言ったところで、彼は急に笑い出した。

「え、あ、っはははっ」

「...？」

何が面白いのか分からなくてフリーズしていると、ひとしきり笑い終えたのか衝撃の一言を発した。

「.......俺、2年だよ？」

「..............え、」

確かに、歩いてるときあの関西弁の男の子と二人で話していたのは、もう既に去年仲良くなったからだと考える方が自然だ。

クラスの一覧だって、他の学年の分も一気に張り出してあったし。

特に何も言われていないのに勝手に1年生だと思い込んだのは私の方。

でも、うちの学校は各学年でネクタイ・リボンの色が分かれていて、1年生は赤、2年生は緑、3年生は青のルールになっている。私は赤のリボン。

目の前のこの人も赤のネクタイをしている。だから1年だと思ったんだけど.......？

疑問が顔に出ていたのか、彼はすぐに説明をしてくれる。

「始業式の日にいっつも配られるらしいんだけどさ、なんか今年、ミスで届かなかったっぽくて。後日届くからそれまでは赤でーって言われたのよ」

「あ、そうなんですか...」

恥ずかしすぎる。穴があったら入りたい。

何も考えずに「じゃあどうだったんですか？」と会話を広げようとした30秒前の私、考えを改めてほしい。