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Aから俺の話を聞いているっぽかったけど、何をどこまで知ってるんだ.......？
もちろん俺も目黒くんの話は顔と名前どころかクラスや部活、もはや好き嫌いまで知っているレベルだけど、まさか俺もそれくらい紹介されてたら.......無いか。
Aのことだから、目黒くんと一緒にいたら何か共通する話題をさがすのに必死なんだろうな、きっと。
保健室に着くと、どうやら会議中らしく先生は不在。
Aを一人で残すわけにもいかないし、かといって俺だけがここにいるわけにもいかない。警察官とはいえさすがに不審すぎる。
目黒くんとふたりでとりあえず、先生が来るまでAと一緒にいることにした。
沈黙。
(.......お互い知ってます感出してるけど初対面ではあるしな)
これは俺が何か言った方がいいやつか？と悶々と一人考えを巡らせていたとき。
「..........あの」
「ん？」
先に沈黙を破った目黒くんが、静かに話し出す。
「Aさんって、その、俺のこと.......好きですよね」
「.......！」
遠慮がちに切り出したかと思えば、内容はかなりストレートだった。
「俺、狙ってる先輩がいて」
「……」
「だから、Aさんの気持ちには応えられません」
「……それ、俺に言ってどうするの？」
ダメだ、と思いつつも言葉尻にトゲがにじむ。相手は高校生だぞ、何大人げないことしてんだ、俺。
「Aさんのことを本当に守って支えられるのは、佐久間さんしかいないって思ったんで」
「別に、俺とAはただの幼馴染。それ以上もそれ以下でもないよ」
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作者名：灯莉 | 作成日時：2023年7月22日 2時
