桜色デイズ【桃】 (ページ12)

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「はーい、じゃ今日は体育祭の種目決めってことで、学級委員よろしく～」

最近わかったこと。深澤先生はわりといろんなことを学級委員に投げがち。

それって体育委員の仕事じゃない...？と思ったとき。

「ふっかー、それ多分体育委員の仕事だよ」

「あほんと？ごめんごめん、じゃあ体育委員に任せよっか。それとラウール、その呼び方やめろ先生をつけろ先生を」

「はーい」

前の席に座るラウが相変わらずのタメ口で話しかけては、反省の色ゼロでかわいく返事をする。

かわいければいいってもんじゃないんだよ、ラウ。かわいいけど。

「それじゃあ、種目の一覧とルールを確認していきます...」

前に出た体育委員の子が話をしながら黒板に種目名を書き連ねていく。

ラウが横を向いてその長い足を雑に組み、私の方を見ながら話しはじめた。

「ラウは？何やるの？...って、選抜リレーか。走るの速いもんねラウ」

「けど選抜でも一個はなんか出なきゃだからさ、選ばないとなー...Aは？何するの？」

「まだあんまり決めてない」

運動はできないわけでもできるわけでもなく、中の中、ほんとにど真ん中といった感じ。

何をしても特段目立ちもしないし余ったやつでいいかな...と思いつつもさっくんの昨日の言葉がチラついていたところ。