桜色デイズ【桃】 (ページ11)

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『ところで種目決めはいつなの？』

「明日！』

『おお！余り物～とかじゃなくてちゃんと目黒くんと同じ種目狙うくらいしてこいよー』

「しないってば！目黒先輩人気なんだし...」

まだ入学してから一週間ほどしか経っていないけれど、わかったことがある。

目黒先輩は全校中の女子から人気なのだ。

そりゃあまあ、背も高くて顔もかっこよくて、気さくだし優しいし。みんな好きになって当たり前だ。

『でもAはそんな目黒くんと一歩リードしてるわけじゃん』

『リードとか言わないで！恥ずかしいなぁ、も～～～』

そこまで話をしたところでリビングからママの「早く寝なさいよー」という声がした。

電話の向こうでさっくんが『あ、ママからお叱り？』と反応する。

『もう11時か、結構いい時間だね。Aはもう寝る？』

「うん、ママに言われる前に寝よっかな」

『あいよ。そんじゃ、おやすみ～～～～！明日頑張ってね』

「～～～っ、もう！おやすみ！」

電話を切って、別に先輩と話していたわけでもないのに恥ずかしくなって枕につっぷする。

(そもそも先輩何に出るか知らないし.......)