３週間【青】 (ページ30)

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「…もしかして、照れてる？」

渡「はぁ？照れてねーし」

そう言って、ちょっと怒りながら雑に商品を袋詰めしていく。

そんな様子がなんだか可愛く思えてしまった。

渡「…ちょっと、何笑ってんの」

「ごめん、なんか可愛いなって思って」

余裕そうに見えて、ちゃんと子どもっぽいとこがもあったので安心した気持ちになる。

渡「なんか…ムカつく」

「そんな怒らないでよ、ごめんね」

渡「言っとくけど俺結構モテるんだけど」

「自分で言っちゃうのね」

渡「自分で言っちゃう程モテるってこと」

「ふふ、それは良かったじゃない。笑」

渡「ちょっとバカにしてんじゃん」

「してないよ」

渡「…センセー、妬かないの？」

「…なんで嫉くの？」

渡「なんとなく。…妬かせたくなった」

「何…言ってんの。変な渡辺くん！笑これお金ね。じゃあまた来週ね！」

そう言って足早にお店を出てきてしまった。

また変なこと言うから…心臓がドキドキしてる。

もう、本当よくわかんない…

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家に着いて少し経った頃、再び照からのLINE。

照『ついたー！』

そしてすぐインターホンが鳴る。

「いらっしゃい」

照「お邪魔しまーす」

両手に袋を掲げながら家に入る照。

「ねぇ、照の自転車ってカゴついてなくなかった？」

照「ついてないよ。手に引っ掛けてきた」

お酒とか入ってんのによく運転できるなって本当驚く。

シャワーを浴びてきた照はこざっぱりしていて、微かにシャンプーの良い匂いがした。

照「ビールとかで良かった？」

「あ、うん。ありがとね、たくさん」

私たちは２人とも結構お酒が飲める方なので、成人してから一緒にお酒を飲む機会も何度かあった。

だけど考えてみたら、2人で宅飲みは初めてだ。

照が用意してくれた軽食やおつまみをテーブルに並べて乾杯をする。

照「おつかれーぃ」

「お疲れ様、私たち！」

照「なんか１週間あっという間だったなー！」

「本当？私は結構長かったかも…」

照「俺の場合ずっと身体動かしてるからかな？今日なんか本気でハンドボールの試合して汗だく。笑」

そう言って照は屈託無く笑う。

心からスポーツを楽しんでる感じは昔から変わらなくて、そういう所は本当に照の魅力だなって思った。