３週間【青】 (ページ17)

今日:23 hit、昨日:53 hit、合計:471,574 hit

Day 3 ページ17

今日も気合いを入れて1日のスタートを切る。

一限目はB組から。

授業を始めるも、昨日と同様男子生徒2名がさっそく携帯電話をいじり始めていた。

目にはつくけど…今日はまだ3日目。

試しに1人に回答を聞いてみたら、しっかりと答えられるので余計に何も言えない。

授業後になんだかモヤモヤしたけど、気持ちを切り替えてA組の授業へと臨んだ。

A組では心機一転。

なんとクラス全員が顔をあげて授業に参加している。

そう、目の前の渡辺くんもしっかりと。

パチっと一瞬目が合ったが、すぐに教科書へと目を移しやる気モードになってくれてるのかと嬉しくなる。

1番驚いていたのは井沢さんのようだ。

授業の合間に、私が板書していると後ろから2人の会話が聞こえてくる。

由「ねぇ…翔ちゃん。どうしたの？」

渡「なにが？」

由「起きてるの珍しいね」

渡「たまたま眠くないだけ」

由「そっか…偉いじゃん！」

渡「は？偉いじゃんって何だし。笑」

振り向けば仲良く2人で話していてとても微笑ましくて笑ってしまう。

なんだか自分と照を見ているみたいだった。

井沢さんも幼馴染の渡辺くんには、こんなにも砕けた話し方をするんだなぁと見ていると、井沢さんと目が合い恥ずかしがるように顔を赤くしていた。

A組のみんなもだいぶ私の授業スタイルに慣れてきてくれたのか、「絶対次質問タイムでしょ？」なんて先に言われてしまうことも。

でも、そうやって興味を持ってくれることが嬉しかったし、中には授業後に質問に来てくれる生徒もいたりして、私自身とてもやりがいを感じていた。

・
・
・

4限終わりで空腹を満たすべく、学食に向かった。

3つパンを買ったところをC組の深澤くんと佐久間くんにしっかり見られてしまった。

佐「え！A先生それ全部1人で食うの？」

「あ、うん…」

深「Aちゃん見かけによらずめっちゃ食うんだねー！かあいー！」

　

なんだかすごくフレンドリーなこの2人。

でも実はC組の授業をいつも盛り上げてくれるので感謝していた。

何だか流れで2人と一緒に昼食を取ることになってしまった。

すると、引き寄せられるように女子生徒たちが集まってきて、あっという間に私たちのテーブルの周りはちょっとした人集りができていた。

どうやらこの2人、かなり人気者らしい。

そんな風にパンを頬張りながら生徒たちを観察をしていると、隣の席で同じような人集りができていることに気付いた。