＊ ページ12
渡「いただきます」
きちんと挨拶をしてから渡辺くんがココアをすする。
渡「うわ、うま！」
「そう？普通のココアだよ。笑」
私も同じようにコーヒーをすする。
6月だというのに今日は雨の影響もあってやけに涼しく、温かい飲み物が一層身に染みた。
渡「あの…さ」
「ん？」
渡「なんで岩本のジャージ持ってんの？」
！！？
「えっ！？…なんで分かったの？」
渡「いや、ご丁寧に記名済みだわ」
そう言いながらタグの内側を見せてくる。
そこには確かに、しっかりと「H.Iwamoto」と照の字で名前が書かれていた。
…照〜〜〜〜！！！
こういう所にも育ちの良さ出ちゃってるって。
…良いことなんだけどね。
「もらったの。お下がり」
渡「…岩本と付き合ってんの？」
「ううん、幼馴染なんだ。渡辺くんと井沢さんみたいな感じ」
渡「え、マジ？…へぇー…」
渡辺くんは意外だったようで少し驚いていた。
「小・中・高・大学ってたまたまずっと一緒で、そしたら実習も一緒で。可笑しいでしょ？本当腐れ縁みたいな感じ」
そう補足した。
渡「本当にそれだけ？」
「え？」
渡「好きとかそーゆうの。ないの？」
「…あっていいの？」
渡「え？」
「私が照のこと好きって言ったら…渡辺くんどうするのかなって」
渡「…何それ、試してんの？」
そう言いながら急に真剣な顔をして、渡辺くんが私の隣に移動してきた。
「…」
渡「どうもこうも関係ない。俺のこと好きにさせるだけだけど？」
そう言って私の手を握る。
渡「センセー、返事…決まった？」
3日間猶予をもらっていた私の返事。
そんなのとっくに決まってたよ。
「私も渡辺くんのことが好き…です。…とても」
渡「…本当？」
「本当。…ずっとずっと、言いたかった」
渡「…よかったぁぁあ」
安堵の声と共に優しく私を抱き寄せる。
いつも自分が使ってるシャンプーの香りが好きな人から香ってくるのがなんだかくすぐったいような気持ちだった。
そして抱き寄せた身体を離して私を見つめ、渡辺くんの視線が私の唇に移動する。
…これは、いわゆる
キスの流れだよね…？
予想通り渡辺くんの顔が近づいてきた所を、咄嗟に今度は私から渡辺くんに抱きつき胸に顔を埋めてキスから逃れる。
渡「…なんで？」
表情は見えなかったけど、渡辺くんの声に微かな戸惑いと不安がにじんでいた。
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R(プロフ) - emさん 寂しいと思ってもらえるなんて…🥺ありがとうございます！ (2021年10月22日 16時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん 嬉しいコメントありがとうございます🥺ほっこりしてもらえて安心しました＾＾ (2021年10月22日 16時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
em(プロフ) - 終わっちゃうのが寂しいです🥺 (2021年10月22日 7時) (レス) @page22 id: d7760676f5 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 最後ちゃんとほっこりさせてくれるRさん！プラスアナザーストーリーという展開！いやぁますます目が離せない (2021年10月21日 21時) (レス) @page22 id: 75d95be2cc (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - とんたんさん 前作も読んで下さったのですね！ありがとうございます、嬉しいです（涙）おまけも楽しんで頂けていたら幸いです＾＾ (2021年10月21日 21時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年10月15日 21時
